vSphere Web Clientのレスポンスを速くする方法
久々にvSANとは関係ない記事をアップしてみたいと思います。
VMwareのトレーニングを提供をしていて、受講生の方から言われるのが次の一言です。
”vSphere Client使ってもいいですか?”
うーん・・・(笑)
"実習ガイドの指示やvSANのような新機能はvSphere Web Clientでないと操作が出来ませんので、vSphere Web Clientを是非使っていきましょう!"とよく皆様にはお伝えします。
さて、より快適なvSphere Web Clientライフを過ごすため、次のTipsの紹介です。
情報ソースとしては、VMwareのWilliam Lam氏の情報です。
簡単に言えば、vSphere Web ClientはAdobe Flash Playerを利用していますが、これで利用するキャッシュファイルサイズを無制限にするという手法です。
設定のための画面は以下のURLからアクセスが可能です。
Adobe - Flash Player : Settings Manager - Website Storage Settings panel
必要な操作は次の通りです。
以上です。少しでも皆様のvSphere ライフが快適になれば幸いです。
Ruby vSphere Consoleの使い方(vsan.vm_object_info編)
(本検証実行時のvCenter Serverのバージョンは6.5.0、ビルドは4602587です)
vsan.vm_object_infoの出力情報についての紹介です。
今回は3台のホストでの、同コマンドの出力差も見てみます。
esx-02a.corp.localでのコマンド実行結果
esx-03a.corp.localでのコマンド実行結果
いずれも、VMがこのホスト上に存在しないため表示する情報が無いという出力結果で終わっています。
esx-01a.corp.localでのコマンド実行結果
ホストesx-01a.corp.local上には"Test-VM"という名称のVMが存在するため、それに関するネームスペースオブジェクト(青)とVMDKオブジェクト(赤)の次の情報が表示されています。
- オブジェクト識別子
- ディスクフォーマット
- DOM Ownerホスト
- ストレージポリシーID
- ストレージポリシー名
- 各種ストレージポリシーの個別設定値
- forceProvisioning(0は無効、1は有効)
- chacheReservation(0は0%、100は100%)
- CSN(確認中)
- SCSN(確認中)
- hostFailuresToTolerate(1はFTT=1)
- spbmProfileGenerationNumber(確認中)
- stripeWidth(1はオブジェクトのコンポーネントを1つ配置する)
- proportionalCapacity(0はシンプロビジョニング、1~100で、vmdkサイズに対して何%の容量を予め容量を確保するか) - オブジェクトを構成するコンポーネントの情報
- コンポーネントのオブジェクトID
- ステータス情報
- 保存先のホスト、キャッシュデバイス、キャパシティデバイスの識別子
- 投票権
- 占有容量
vSphere Web Client上からでも、次のように近い情報を閲覧することは出来ます
幾つかの細かな情報は、RVCからの閲覧であり、これらの情報をテキストベースでエクスポートすることが趣旨のコマンドが、"vsan.vm_object_info"として理解を頂ければ良いと言えます。
ちなみにですが、以下の図では、Test-VMに対しスナップショットを取得した後のコマンドの出力結果です。
スナップショット用のデルタディスクも、オブジェクトであり、ポリシーによって保護されるため、先程の図と比べ、オブジェクトが一つ増えていることが分かります。
以上です。
Ruby vSphere Consoleの使い方(vsan.disks_stats編)
(本検証実行時のvCenter Serverのバージョンは6.5.0、ビルドは4602587です)
vsan.disks_statsの出力情報についての紹介です。前回のコマンドでは、vsan.disks_infoでしたので、やや近い内容が出力されることが予想出来ます。
違いを意識しながら出力結果を参照していきたいと思います。
今回は、1つの出力に対し、複数のノードの結果が次のように表示されました。
結論から言えば、"vSANDatastoreに属するディスクの、利用状況確認”用のコマンドだと言えます。(赤はVMが保存されていないときの出力、緑は単一のVMがFTT=1で保護されています。)
前回のコマンドとの違いは、容量の利用状況がキャッチアップ出来る点ですね。
逆に言えば、今回のこのコマンドではvSANに関連するもの(つまりディスクグループに参加済みのもの)のみがその表示対象となっています。
ちなみに、左から4番目の項目に”Num Comp”とありますが、これは各ディスクが保存するオブジェクトのコンポーネントです。それぞれ2となっているのは次の構成のためです。
Test-VM
LVM Home スペース(2*ミラー, 1*Witness)
Lvmdk スペース(2*ミラー, 1*Witness)
つまり、全部で6つのコンポーネントが存在しますので、それらが分散されて配置されているため、各キャパシティディスクの”Num Comp”が2ずつになっています。
以上です。
Ruby vSphere Consoleの使い方(vsan.disks_info編)
(本検証実行時のvCenter Serverのバージョンは6.5.0、ビルドは4602587です)
vsan.disks_infoの出力情報についての紹介です。
今回は3台とも同じ出力でしたので、そのうちの1台の出力のみをキャプチャしました。
esx-03a.corp.localでのコマンド実行結果
コマンド出力からは、3つのディスクがvmkernelによって認識されていることが伺えます。各ディスクをランタイム名で見た場合は次の通りです。
mpx.vmhba0:C0:T1:L0 - SSD/2GB/vSANに不参加/複数のパーティションが存在する状況
mpx.vmhba1:C0:T0:L0 - SSD/5GB/vSANに参加済み/ディスクフォーマットはv3
mpx.vmhba1:C0:T1:L0 - SSD/40GB/vSANに参加済み/ディスクフォーマットはv3
これをvSphere Web Clientで見た場合は次の通りです。
つまり、このコマンドでは、単体のホストにマウントされているストレージデバイスの中でも、”disk”に該当するデバイスのみを表示し、vSANの要素として組み込まれているか否かを見るというコマンドだと理解出来ます。
実際に各ディスクの利用状況やステータスまでは表示がないため、ホストが物理的なレベルで、認識しているデバイスを確認する趣旨で使えるコマンドだと言えます。
以上です。
Ruby vSphere Consoleの使い方(vsan.host_info編)
(本検証実行時のvCenter Serverのバージョンは6.5.0、ビルドは4602587です)
vSAN.vsan.host_infoの出力情報についての紹介です。
このコマンドを実行してみた図がこちらです。
今回はesx-03a.corp.localというホストの情報を取得しています。
お気づきでしょうか。
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vsan.cluster_infoで取得されている情報と全く同じようです。
ということで、前回のリンクを貼っておきます。
今後のバージョンアップなどでコマンドの差別化などがされてくれば恐らく使い分けシナリオが生まれる可能性がありますね。
現時点で言えば、特定の単一ホストについての情報のみを拾いたいという場合に使えば、表示情報が過度になりすぎずに、ミスなく情報のピックアップができそうと言えます。
Ruby vSphere Consoleの使い方(vsan.cluster_info編)
(本検証実行時のvCenter Serverのバージョンは6.5.0、ビルドは4602587です)
vSAN.Cluster_Infoの出力情報についての紹介です。
まずコマンドを実行すると、次のようにクラスターに参加しているホストに対し情報取得が実行されました。
以上の出力から、3ノードのクラスター環境であることが想像出来ます。
続いて、こちらが出力の画像キャプチャです。
この出力からは次のことが分かります。
- ホスト名
- インストールされているvSphere ESXiのバージョン情報
- vSANが有効であるか否か(yesなら有効、Noなら無効)
- クラスター内での役割、クラスターのUUID、自分自身のノードUUID、他のメンバーのノードUUID
- ノードの退避状態(Noが正常、Yesではクラスターに対しキャパシティを提供しない)
- ディスクグループのモード(オートクレームモードまたはマニュアルモード)
- ディスクグループの構成情報
- フォールトドメインの構成情報
- vSAN IO用のvmkernelポートの名称とIPアドレス
上記の内容で補足をするとすれば"ノードの退避状態"です。
これは正常時はNoと表示され、Yesの場合はvSANクラスターに対し容量を提供しません。
試しにメンテナンスモードを設定してみた際に、項目がYesに変化しました。
以上です。今回は単一ホストの情報のみを掲載していますが、実際にはクラスターに参加をしている全ノード分の情報が連なって表示されます。
Ruby vSphere Consoleの使い方(vsan.support_information編)
(本検証実行時のvCenter Serverのバージョンは6.5.0、ビルドは4602587です)
さて、前回のRVCから続き、第2弾です。
RVCはその性質上、込み入ったトラブルシュートを行うためのツールという要素が強いです。
そこで今回は、テクニカルサポートや管理者の方にとって重要なサポート情報収集コマンドを試しに実行してみました。
まず最初にSSHでvCenter Serverアプライアンスへ接続し、既にRVCは起動済みです。
かつ、cdコマンドによりデータセンターディレクトリまで移動済みであり、直下にはクラスターオブジェクトが”0”として存在する状況です。
ここで次のコマンドを実行しました"vsan.support_information 0"
すると、2分ほどの時間で、多くのコマンドが自動実行されました。
Puttyを見てみると、次のコマンドが実行されていることがわかりました。
- vsan.cluster_info(クラスターに対し実行)
- vsan.host_info(各ホストに対し実行)
- vsan.vm_object_info(各ホストに対し実行)
- vsan.disks_info(クラスターに対し実行)
- vsan.disks_stats(クラスターに対し実行)
- vsan.check_limits(クラスターに対し実行)
- vsan.check_state(クラスターに対し実行)
- vsan.lldpnetmap(クラスターに対し実行)
- vsan.obj_status_report(クラスターに対し実行)
- vsan.resync_dashboard(クラスターに対し実行)
- vsan.disk_object_info(クラスターに対し実行)
以上です。
各コマンドについての詳細は個別ページでまとめていきたいと思います。
(記事自体が長くなることを避け、今後の更新をしやすくするためです)