L2延伸とは、L2延伸のメリット、必要性に迫る(VMware NSX VXLAN, サイト間接続)
<著者からのお願い>
本記事の改訂版として以下のリンク内に更新記事を掲載しております。最新の情報をご確認頂くため、こちらのリンクをご覧ください。
なお、はてなブログ上の本記事については今後更新は行いませんので、ブックマークなどをされている読者様は、恐れ入りますが新ブログを改めてブックマーク頂くようお願い致します。
5行で学ぶ!vSphere 6.7
vSphere 6.7がリリースされて数日が経過しましたが、多くの素晴らしい記事が世の中に出ていますね。詳細な説明が成されているものが多いですが、私は逆にシンプルに短く製品について説明をしたいと思います。
<所感>
パフォーマンス、メンテナンス、拡張性、安全性の強化がテーマのように感じるアップデートです。(vSphere 6.5との比較)
vSphere HAやvMotionのような有名かつ派手めな機能の拡張や追加ではなく、より速く、より安全、より効率よくというような縁の下の力持ちのような機能が増えたなと思います。(個人の感想です)
<vSphere 6.7の特徴>
- vCenter Server Applianceが軽い(消費リソースがx2, x3の利用効率)
- vSphere Client HTML5がサポートする機能が増えた(vSAN, NSXなど)
- ハイブリッド クラウド向けのセキュリティ及び可搬性機能の強化(仮想マシンレベルでのTPMの利用や、暗号化されたvMotionの強化)
- 不揮発性メモリを利用したパフォーマンスの高速化
- メンテナンスに伴う再起動回数と時間の削減(Quick Boot/Single Reboot)
なお、本記事以外にも、vSphere 6.7のまとめ記事を掲載しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。
Vmware Vsphere 6.5 Host Resources Deep Dive
- 作者: Frank Denneman,Niels Hagoort
- 出版社/メーカー: Createspace Independent Pub
- 発売日: 2017/06/20
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログを見る
vSphere 6.7とは (情報まとめ、KB、ダウンロード、リリースノート)
以前より少しずつ情報が出ていましたが、とうとうvSphere 6.7がリリースされましたね!!
これでまたvSphere Install, Configure, Manageコースも恐らく6.5から6.7になるんだなと思うと楽しみで堪りません:)
さて、vSphere 6.7に関連する情報まとめを作成致しましたのでご覧ください。
なお、まとめについては更新日時に基づいた時点での最新となることをご容赦下さい。最新情報を確認しかつ不定期での更新を行うことを想定しておりますので、その点をご容赦の上本記事をご利用頂きますことをよろしくお願い致します。
- Introducing VMware vSphere 6.7(by VMware)
- Introducing vCenter Server 6.7
https://blogs.vmware.com/vsphere/2018/04/introducing-vcenter-server-6-7.html - ハイブリッドクラウドの統合管理を実現するvSphere、vSANの最新版
- VMware vSphere 6.7 on Dell EMC PowerEdge Servers Getting Started Guide(by Dell EMC)
http://topics-cdn.dell.com/pdf/vmware-esxi-67x_setup-guide_en-us.pdf - vSphere 6.7 リリースノート (インストール前に必ず一読しましょう)
https://docs.vmware.com/en/VMware-vSphere/6.7/rn/vsphere-esxi-vcenter-server-67-release-notes.html - VMware ESXi 6.7 カスタマイズ イメージ(by Dell EMC)
This is Dell Customized Image of VMware ESXi 6.7 Dell Version: A00, Build# 8169922
http://www.dell.com/support/home/jp/ja/jpbsd1/drivers/driversdetails?driverId=W2RM9 - Download VMware vCenter Server 6.7
https://my.vmware.com/web/vmware/details?productId=614&rPId=22179&downloadGroup=VC670 - Important information before upgrading to vSphere 6.7 (53704)
https://kb.vmware.com/s/article/53704
VMware徹底入門 第4版 VMware vSphere 6.0対応
- 作者: ヴイエムウェア株式会社
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2015/11/18
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
vSAN Specialist 2017取得 & vSAN Specialist 対策のポイント
最近ですが、やっとvSAN Specialist 2017を取得することが出来ました。
ということで、Acclaimよりバッジも無事公開されたため共有致します。
<受験後の感想>
もっと早く受験しておけばよかった!の一言に尽きました(笑)
というのも、”vSANの基本さえ知っていれば合格は簡単”だからです。
※勿論”簡単”という価値観や”基本”ってどこまでを言うのか、というのは各個人で捉え方の差はあると言えます。
私から今後の受験を控える皆様へアドバイスとして次のことを紹介したいと思います。
※本アドバイスは試験合格を約束するものではありません。
※本アドバイスは学習指針をより明確化するためのものです。
※テストの内容については守秘義務があるためお伝えは致しません。
<vSAN Specialist 2017受験のためのアドバイス>
- ”ディスク グループ”の基本を押さえよ!
どのような構成が組めるのか?(最小構成/構成の上限について)
複数のディスク グループを構成する利点は何であるか?
ディスク グループのデザインの違い毎のメリット/デメリットなどを説明出来るとなお良いと言えるでしょう。
(例)ホスト内に1つのDGがある場合と2つのDGがある場合の違い) - ”ディスク グループ”内のキャパシティ層とキャッシュ層の基本を押さえよ!
ハイブリッドvSANとオールフラッシュvSANでは、各レイヤーの動作はどの様に違うか?他者に説明が出来るようにすると良いでしょう。 - vSANデータストア キャパシティのサイズ計算スキルを身に着けましょう!
vSANを構成する際、"ディスク グループ”をベースとし容量をサイジングしますが、例えば自分で”ディスク グループ”を構成してみて、どれくらいの容量がデータ保存領域で利用可能で、キャッシュの容量はどれくらいか?
次のように、自分である程度の構成を想定し、容量計画を的確に行えるように練習してみると良いでしょう。
例)3ノードvSANを構成する際、各ホストが2つのディスク グループを保持し、各ディスク グループはキャッシュ用SSD◯◯GBを1本、キャパシティ用HDD◯◯GB3本を保持しています。この場合データ保存に利用可能な容量は◯◯GBである。 - ストレージ ポリシーと消費容量の関係性についての基礎を身に着けましょう!
耐障害性のためのストレージ ポリシーを利用した仮想マシンの場合、vSAN FSから消費される容量に、データ保護のためのオーバーヘッドも加味する必要があります。これに伴う容量計算スキルを持っておくことで、運用に際する容量不足などを防止出来るため、是非身につけていただきたいスキルと言えるでしょう。
※オーバーヘッドとは・・・
例えばRAID1(ミラーリング)に於いて、100GBのデータを障害から保護するためには、
追加で100GBの容量を利用しデータの二重化をする際に発生する”追加分の100GB"を指します。 - 障害シナリオと各シナリオごとの障害点や挙動の基礎を身に着けましょう!
vSANでは”Absent"と”Degraded"と呼ばれる代表的な障害ケースがあります。
この2つの違い、発生時の動き、発生条件を、vSAN環境管理者は抑えておく必要があります。是非この点をしっかりと抑えておきましょう。
例えば、3ノードvSAN環境と4ノードvSANでは、同一の障害ケースであっても耐障害性のためのリカバリー動作に違いがあるか等、こうしたスキルも重要だと言えます。 - ストレッチ クラスターのアーキテクチャを身に着けましょう!
一般的な単一データセンター内で完結するvSANクラスターとは異なり、サイトを跨いだ形でのvSAN クラスターが"ストレッチ クラスター”ですが、これを構成する要素や条件を押さえておきましょう。一般的なvSANとストレッチ クラスターでは”Read/WriteのIOのフロー”や”トラフィックの構成要件”などの違いがありますので、これらの違いであったり、この機能のコンセプト(利点、目的)も勿論説明出来る必要があります。 - vSAN環境を管理、監視するツールに慣れておきましょう!
vSphere Web Clientを始め、いくつかのツールを使ってvSAN環境を管理出来ますが、各ツール毎に特徴があります(このツールだと、この情報が参照出来る、など)
逆に、”vSAN内のキャパシティ内のデータ種別の内訳はどこでみるか?”などみたい情報が閲覧出来るツールはどれか?という視点でそれぞれのツールを見てみるとより理解が深められると言えます。 - 他の機能との連携について、どのような機能が存在するか、どのような動きをするかを把握しておきましょう!
例えばvSphere HA/Oracle RAC/Horizon View/暗号化/iSCSI ターゲットはvSANと併用することでより環境の利便性を向上させてくれます。
これらを利用することの利点や、各機能を利用する上で前提となる利用条件、機能の仕組みなどについて把握をしておくことで、よりvSANを便利に利用出来るようになると言えます。
以上のようなポイントを確認頂ければvSAN Specialist合格の道が見えてくると言えます。最後になりますが、私が以前に作成した問題集内でも、実際に上記を振り返るために有用な問題もありますので是非チャレンジをしてみて下さい。
非常にありがたい話ですが、上記練習問題を利用頂いた方で、"vSAN Specialistに受かることが出来ました!有難うございます”とお礼も頂けました。
是非皆様のvSANライフのプラスになれば幸いです。
vExpert 2018を頂きました
皆様、お久しぶりです。本年も無事vExpert 2018に選ばれました。
まずは私のVMware製品に関する活動を日々支えて頂いている皆様、VMware社の皆様、そして何より本ブログでのアウトプットがこの賞に対するメインの活動とも言えます。
いつも閲覧を頂いている皆様、有難うございます。
今年からvExpert用のページが登場したのですが、バッジという機能が加えられています。https://vexpert.vmware.com/
こちらが私のvExpertプロファイルです。https://vexpert.vmware.com/directory/1668
さて、私のブログについてですが最近ではDailyでの閲覧数も300 オーバーは当たり前、400を超える日も徐々に出てまいりました。口コミを基本に増やしていった割には、とても満足な結果です。
昨年の3月末にブログを初めて1年経過を前にこれだけの数字を出すことが出来ました。
以下のページに、今回のアナウンスについてとセカンドハーフ(vExpertは年2回の応募が可能)について記載があります。
記事より抜粋ですが、5月または6月当たりにセカンドハーフの申込みが開始のようですね。
We will open the second half 2018 applications around May / June which will only allow for two voting periods this year
是非皆さんも奮ってチャレンジをしてみては如何でしょうか?
VMware NSX 6.3 障害シナリオ:NSX Managerでの障害ケース
VMware NSX Install, Configure, Manageのコース提供が既に複数回決定しており、準備を進めていく中で、見つけた内容の備忘録として、今回は記事を投稿します。
VMware NSXは、vSANやvSphereとは違い、複数の仮想アプライアンスとVIBファイルによって動作するネットワークの仮想化製品であることはよく知られていますね。
例えばトレーニングなどで、”◯◯の仮想アプライアンスが停止すると、既存インフラにはどのような影響が出ますか?”など聞かれるだろうと想定しています。
※vSphereのコースであれば、”vCenter Serverが停止するとどのような影響がありますか?”とよく聞かれることがあります。
そこでVMware ドキュメントを確認した所、次のページを確認出来たのでご紹介致します。本回以降、以下のナレッジをベースに私のコメントも込めながら記事を書き上げていこうと思います。
ソースは、VMware NSX 6.3(2017/8月)時点のものですね。
NSX Managerは、全てのNSXの環境構成情報の保持とファイアウォール ポリシーの配布をしている仮想アプライアンスです。
NSX Managerの利用不可ケースは、いずれのケースにおいても制御層でのIO自体の停止は引き起こさないと記載がありますね。(元々レイヤーが異なるので想像しやすい結果だと言えます)
また、NSX Managerの接続性が失われる、あるいはそれ自身がダウンしている間は、既存の設定変更は一切出来ません。(これはvCenter Serverがダウンした際に、vCenter Serverに纏わる設定変更が出来ない状況と近いと言えますね)
一番下に掲載がある、NSX Manager仮想マシンの破壊シナリオですが、赤枠箇所の日本語がわかりづらいので英文と並列掲載します。
要は、NSX Managerが完全にロストされた際はリストアで戻す事を想定していますが、
取得バックアップが著しく古い場合は、取得時と障害発生時点ではコンフィグ情報にギャップが有る可能性があるため、その点は差分を手動で戻して下さい、という事での記載に読めます。
以上です。NSX Managerは他のアプライアンスと違い、コンフィグレーションを保持するという点が大変重要となりますので、定期的なバックアップの取得は大変重要ですね。是非こちらのナレッジも合わせてご確認下さい。
VMware NSX for vSphere 6.x コンポーネントのバックアップとリストア (2145635)
VMware教育部セミナーに参加して見ました&今後のビジネス展望所感
本日は年に一回のVMware認定トレーナーのためのセミナー兼懇親会に参加して参りました。
この場を借りまして、VMware教育部様へお礼申し上げます。日本国内では認定講師は20名弱という事で、その中の一人として活動出来ていることを大変嬉しく思います。
本セッションにてこんなものを入手致しました、私に直接アクセスできる方で、是非テキストを見たい方はお声掛けください。
さて、今回はVMwareのビジネスの動向についてお話を伺いました。私の感想を交えながらどんな話だったか、を少し触れたいと思います。
- VMwareが世の中に登場してから、どのベンダーを選んでもある程度のプラットフォームもOSは動かせるようになり、今では仮想化がもたらす利点は多くのITの課題を解決してくれる
- NSX, vSAN 来てます!!vSphereの操作スキルはもはや常識レベルになってきつつある。
- プロダクトのあり方も変わり、管理部門、組織のあり方も変化しつつある
私としては直近でNSXを学んだ事で、強く共感出来るところが多かったです。
本日時点では、ネットワークの仮想化というスキルは特別なものかもしれませんが、数年先にはこのスキルは恐らく標準的なスキルになっているのでは?と考えるわけです。実際にサーバーの仮想化は今やその一例と言えます。
スマートフォンが登場して数年経ちますが、登場当初と比べ、ここまで一般に普及すると思った人は多くないかもしれません。
今回は特定の製品についての記事ではありませんでしたが、”今特別だと思っている技術は、先々標準化されていく”という事が、改めて数々の事例により実証されており、”インストラクターは、その第一歩を円滑に進めるための橋渡し役"だなと再認識した次第でした。