小規模vSphere クラスター環境構築 on PowerEdge VRTX(2) 運用するvSphere バージョンの選定、決定方法
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さて、vSphere ESXiをインストールする作業は次のような操作だけなのでとても簡単です。
概ねこんなものです。
インストーラーの画面キャプチャはこちらのURLをご覧ください。
VMware vSphere ESXi 6.xインストール手順 | Dell 日本
今回のテーマは、インストールをただ行うのではなく、その前後で必要となる重要なポイントのおさらいです。インストール前には次のような確認を常に行う必要があります。
- ハードウェアとvSphereの互換性の確認、インストールするバージョンの確認
- 必要に応じたハードウェア更新
- リリースノートの確認
今回は特に1と2で時間を取られました。(なにせしばらく使っていなかった機材でしたので、更新箇所が多かったです)今回は特に、このバージョン選定、決定の記事です。
ハードウェア互換性ですが、今回利用する環境には、”PowerEdge M520"と”PowerEdge M620”という2種のブレードがあります。
早速ですが、定番の互換性リストで確認をしてみましょう。
VMware Compatibility Guide - System Search
ESXi 6.7環境を構築しようとワクワクしていたものの、6.5 U2までという事実を叩きつけられます。しょうがない、ということで今回は6.5 U2で行きましょう。
※M520の場合は2.4.2との記載がありました。
加えまして、BIOSの動作確認済みバージョンは2.5.4かつShared PERC8(VRTX右側のドライブ郡のRAIDコントローラー)についてのドライバーバージョンについての言及を発見しました。
更にShared PERC8の互換性についても確認をします。
詳細確認のためにコントローラー名をクリックし、サポートされるファームウェアバージョンを確認します。
ここから更に、PowerEdge VRTX側のマニュアルも確認します。
VRTXに存在する共有PERCには、関連するハードウェアのファームウェアのバージョンを一定のバージョンに揃える”ベースライン”という考え方が存在するため、それに揃えるようにファームウェアを確認します。
https://topics-cdn.dell.com/pdf/poweredge-vrtx_compatibility-matrix7_en-us.pdf
2018/08/05時点では、第7世代のベースラインまでが開放されているようです。
本ベースライン環境のための一致させるべき各種バージョンを確認してみると...
あれ、6.5 U1までしか記載が...(この段階で既に6.5 U2のインストール イメージを用意済み)
という事で、急遽インストール予定のESXiを6.5 U1に変更します。
せめてvCenter Serverくらいは最新 6.7で行こうと思い、念の為こちらはVMware 製品相互間マトリックスを確認します。
よし、6.7.0はESXi 6.5 U1に対し互換性有りであることを確認ができました。
なにげに初めて6.7.0を実環境導入します。新UIがとても楽しみでなりません。
大まかなトポロジーが見えてきました。
vCenter SererはWindows Server版ではなく、Photon OSベースの所謂仮想アプライアンス版を利用します。ご存知の方も多いですが、Windows版vCenterは今後リリースされない予定です。かつアプライアンスベースのvCenterは既にWindows版のvCenterを遥かに上回る拡張性、機能、コスト利点を持ちます。
以下のリンクからダウンロードしましょう。
https://my.vmware.com/jp/web/vmware/details?downloadGroup=VC670C&productId=742&rPId=24881
ここまで決定した各種構成情報をまとめると次のようになります。
- PowerEdgeのBIOSバージョン 2.5.4&2.4.2
- Chassic Management Controllerのファームウェアバージョン 3.00
- Chassis インフラストラクチャのファームウェアバージョン 2.21
- Shared PERC8のファームウェアバージョン 23.14.06.0013
- Shared PERC8のドライババージョン 06.806.90.003
- 内蔵SASエクスパンダのファームウェアバージョン 2.0
- vSphere ESXiのバージョン 6.5 Update 1
- VMware vCenter Serverのバージョン 6.7.0
列挙してみると、情報量自体は10行行かない程度ですが、ここまで相互完成をベンダーを超えて合わせて決定するにはかなりの時間を使いました(知っている製品だからサクサク探せますが、初めて製品を触る人は結構探すのがたいへんですね)
※結線や設定がないから楽ちんだと選んだVRTXですが、まさかの互換性チェックで数時間取られました。執筆や画像キャプチャも結構時間がかかるんですよね。
*上記互換性セットは、2018年8月上旬時点での情報となりますので、それ以降は互換性については製品の更新に伴い変更する可能性があります点をご留意ください。本記事の主目的である、どのように製品間互換性を合わせるか、の手順を覚えて頂ければ検索も問題ないと思います。
以上です。次回は、実際のインストールや更新編となります。乞うご期待ください!