vSphereインターフェース上からのディスクの物理ロケーションIDを考える(1) パススルーモード編
本日もvSAN 6.2 Deploy & Manageのトレーニング提供でした。
そういえばvSAN 6.6 Deploy & Manageが新たにリリースされましたね。
実はVCI(VMware認定トレーナー)はいち早く教科書がもらえますので早速もらっちゃいました。早く6.6を展開したいですね。
さて、ディスク交換についてですが、キャパシティディスク編を書いていましたが、1つ気になったことがありました。それが今回のお題です。
お題:vSphereインターフェース上から見る情報で、物理サーバーのディスクロケーションはわかるのか?
さて、弊社の場合はPowerEdgeサーバーなわけですが、次のようにサーバーは前面からホットプラグで物理ドライブ交換が出来る標準的なメンテナンス機能を持っているわけです。
ここで注目したいのはハードウェア交換のメンテナンスのために、物理ドライブの識別子が番号が振られているわけです。
これが今回のテーマとどう関係が有るかというと、"VMware vSAN環境の場合、障害が発生したドライブを交換する場合、vSphereのインターフェース上ではこの識別子が使えるのか?"と言うものです。
トレーニング中に質問があったわけじゃないのですが、私自身が前回の検証中に少しきになったわけです。
さて、そこで次の検証を行いました。(まずはこの検証のために資材の準備の手伝いをしてくれた、社内の先輩Mさん、ありがとうございました)
検証:PowerEdgeサーバーにESXiをインストールし、vSphereの管理インターフェースからディスク識別子を確認し、物理的なロケーションとの相関関係を見る。
上記検証であれば、最新式のサーバーでなくてもよかったので、Mさんの席近くにあったサーバーを拝借。私がトレーニング中にESXiのデプロイをして頂きました。
Mさん:RAIDコントローラーもパススルー設定かRAID-0モードかでカーネルが得る情報が違うと思うよ
というアドバイスがあり、パススルーモードで一旦確認しました。
さて、これがデプロイが終わった後のESXiをvSphere Clientの”構成”タブ→”ストレージ”から見た図です。何本のディスクがあるでしょうか?またランタイム名で、それぞれの違いは何でしょうか?
正解は、ディスクは8本でバックプレーン構成です。
コントローラーであるvmhbaが認識しているデバイスは全部で9つです。(ディスク8本、バックプレーン1つ)これは上図右側の”タイプ”からわかります。
さて、そして”ランタイム名”ですが、ここではターゲット番号が全デバイスで一意です。
実際の製品の前面にあるドライブロケーションの番号と一致していました。
ですので、vmhba0:C0:T0:L0であれば、前面の0の番号が割り振ってあるディスクでした。
これが本当に前面のID0のディスクかどうかを確かめるために、ID0のディスクを抜いてみました。
結果、次のようにID0のディスクは以下のようにステータスが変化しました。
これにより、ランタイム名のターゲット番号は前面の識別子と一致すると言える状況が生まれました。
ちなみに”ランタイム名”とは、vmvkernelが命名する識別子であり、”デバイスのパス情報を含む、SCSIデバイスの識別子”です。
ですから、今回のvSAN時の障害点確認にはもってこいの識別子です。詳細はこちらをご確認ください。
ですので、保守作業を行う観点で、遠隔管理者とデータセンター管理者とがいる環境の場合は、このランタイム名を駆使すれば正確なコミュニケーションができそうです。
なお、vSAN環境ではコントローラーの性質によっては”パススルーモード”ではなく”RAID-0モード”でないと行けない場合もあるので、これはこれで要検証です。
ということで、第2弾にてこの検証を行ってみましたので、気になる方はこちらをご覧ください。