VMwareな日々

VMware環境関連の管理者/導入/トラブルシュートなどに役立ちそうな情報を備忘録として掲載とその他を少々投稿していくブログ

vSphere HAとvSphere FTの違い(vSphere FT編)

過去の記事の続編記事です。特に今回はのような記事はvSphere入門者向けの記事だと言えます。

 

以下の記事と本記事をセットで読んで頂ければ、vSphereが提供する”冗長性のためのクラスター”についての基本的な理解が出来ます。

instructor8010.hatenablog.jp

 

vSphereビギナーに多い疑問は”vSphere HAとvSphere FT”の違いがよくわからない、と言うものです。

 

まず、一番の違いは”仮想マシンリカバリー手法です”

  • vSphere HAは、ホスト停止などにより仮想マシンが停止する場合は、別の正常なホスト上に仮想マシンを再起動によってサービス継続を維持します。
    つまり、仮想マシンが再起動している間は、サービス提供が停止します。
    この機能のコンセプトは”自動化されたフェイルオーバー”です。

  • vSphere FTは、RAID1のように二重化された仮想マシンを保持し、片方がダウンした場合、シームレスにセカンダリ仮想マシンがサービス提供を継続します。
    この機能のコンセプトは”自動化されたフェイルオーバー+無停止フェイルオーバー”です。

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つまり、フェイルオーバーにかかるダウンタイム時間の差が違いです。

これだけを見てみれば、"vSphere FT"の方がフェイルオーバーについては優秀です。

 

では、vSphere FTの特徴を前項のvSphere HAのように並べてみます。

 

vSphere FTの特徴

  •  二重化された仮想マシンを保持しており、仮想マシンの停止に対し、シームレスなフェイルオーバーを提供する
  • メリットは、無停止のフェイルオーバーのためサービス提供を起こさず自動化されたフェイルオーバーを提供する
  •  仕組みとしてはRAID1のようなもので、2つの物理ホスト上に同じ仮想マシンを動作させ、片方をプライマリ仮想マシン、もう1台をセカンダリ仮想マシンと呼び、プライマリがセカンダリに同期データを常時送信している
  • 保護出来る仮想マシンのサイズには、機能性質上制限がある

FTの構成に必要なものは次の通りです

  • vCenter Serverは必要
  • ESXiホスト(2~64台)
  • vSphere HAが有効になっていること
  • ESXiのライセンスはStandard以上
    但し、ライセンスのエディションによりFTで保護出来る仮想マシンのvCPU数が決まります。StandardまたはEnterpriseの場合はvCPU2個、Enterprise Plusの場合はvCPU4個の仮想マシンをFTで保護可能です。
  • FT保護される仮想マシンのメモリ容量:64GB(構成の上限より抜粋)
  • HAクラスターノード間での通信用のvmkernel portが最低1つ(各ホストごとに)、且つ速度は10Gbpsを専用で使うことが望ましい
  • 共有データストア(仮想マシン保存領域、HAクラスターノードからアクセスが可能であること)

まだもう少し細かい話もありますが、今回はここまでとしておきます。

本記事のまとめとしましては、次の通りです。

 

まとめ:vSphere FTはHAと比べ、シームレスなフェイルオーバーが魅力であるが、

構成をする上では、仮想マシンはvCPU4個まで、64GBまでの構成上限がある。

またホストに対しても10Gbpsのネットワークを専用で準備することが推奨。

保護対象がユーザーによっては収まらない場合はvSphere HAを利用するか、サードパーティークラスターソリューションが必要になると言えますね。

本記事寄稿時に参考にした情報ソース